IPOは、企業にも投資家にもメリットがあります。
まず企業にとっては、IPOで企業名が知られることから社会的な信頼を得、事業の円滑化をよび、優秀な人材の確保に繋がります。また、企業自体が顧客に対しての説明責任を負うため、自らを厳しく律するようにもなります。
投資家にとっては、株を取得に手数料がかからないことや、IPOの株価の売り出し価格が割安なこと、IPOを行う企業の多くが歴史の浅い新興企業なので、公開後に業務が拡大したりして、株価が大きく上昇するケースが少なくないことなどがあります。ただし、上場後の株価が100%値上がりする、とは言い切れません。
他方、当然IPOにはデメリット、と言うか、注意点もいくつかあります。
まず、投資家についてのデメリットですが、それは、上場後すぐは株価が安定せず、落ち着くまでに早くても3ヶ月、企業によっては6ヶ月近くかかる場合があることです。従って投資家は、その3~6ヶ月間、焦らず慎重に見守っていかなくてはいけません。また、IPOを行う新興企業は、事業の急激な拡大と成長を期待できる反面、前例やモデルとなる企業が少ないため、上場後の成長のバリエーションの想像がしづらい、というデメリットもあります。
企業側のデメリットとしては、投資家が毎日会社の株価を判断する事から、経営者事業運営の力量・資質などが厳しくチェックされることがあります。また、資金さえあれば誰でも株式を取得できることため、「敵対的買収」と呼ばれる、企業にとって好ましくない株主による株の購入などの可能性もあります。
IPOに限らず、物事に、メリットとデメリットはつきものです。これらのデメリットを否定的にばかり捕らえるべきではないでしょう。経営者と株主との間にいい緊張関係が築かれることや、経営がスムーズに運営されるようになることなどから、デメリット面も含めてIPOのメリットだ、とする考え方もあります。